保育の現場の「働き方改革」全力応援サイト!

「保育現場応援サイトを見た!」とお伝えください

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令について

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令が公布され、令和5年4月1日より施行されます。

_

【改正内容】

1.児童福祉施設における児童の安全確保のための計画策定の義務化

2.児童福祉施設における業務継続計画策定等の努力義務化

3.インクルーシブ保育

4.保育所における看護師等の配置特例の要件見直し見直し

5.幼児等の所在確認と安全装備の義務付け

_

1.児童福祉施設における児童の安全確保のための計画策定の義務化

保育所の送迎バスに置き去りにされたこどもが亡くなるという大変痛ましい事案が発生するなど、保育所等における重大事故が繰り返し発生する中、都道府県等が条例で定めることとされている児童福祉施設等の運営に関する基準のうち、「児童の安全の確保」に関するものについては、国が定める基準に従わなければならないこととする改正が行われました。

保育所等については、令和5年4月1日より安全に関する事項についての計画を各施設において策定することを義務付けることとしています。

_

2.児童福祉施設における業務継続計画策定等の努力義務化

児童福祉施設等の感染防止対策・指導監査の在り方に関する研究会報告書(令和4年1月 31 日とりまとめ。以下「研究会報告書」という。)を踏まえ、下記の事項を努力義務として定めています。

業務継続計画を策定し、職員に対し周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施すること。定期的に業務継続計画の見直しを行うこと
感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のための研修・訓練を実施すること

_

3.インクルーシブ保育

保育所等の設備や職員を活用した、社会福祉サービスを必要とする児童等の社会参加への支援が進むよう、例外規定を設け、必要な保育士や面積を確保することを前提に、利用児童の保育に支障が生じない場合に限り、保育所等について他の社会福祉施設との併設を行う際に、特有の設備・専従の人員についても共用・兼務できることとしました。

_

4.保育所における看護師等の配置特例の要件見直し見直し

●改正前

保育所における保健師、看護師又は准看護師(以下看護師等)の配置は、児童福祉施設最低基準の一部を改正する省令(平成 10 年厚生省令第 51 号)附則第2項の規定により、経過措置として当分の間、看護師等を1人に限り保育士とみなすことができることとされています。ただし、乳児の保育が看護師等のみで行われることがないよう、乳児3人につき保育士1人が求められることを踏まえ、必ず乳児の保育のために保育士が2名以上配置されるよう、本経過措置については、乳児4人以上を入所させる保育所に限定しているところです。

●改正後

乳児の在籍人数の要件を撤廃

※改正に伴い、乳児が3名以下在籍している保育所の看護師等については、保育の質を保つため、別途、要件を定めています。

① 保育士と合同で保育を行う旨の要件を課す
② 各々の看護師等の最低限の資質の確保の観点から、保育に係る一定の知識や経験を有すること

_

5.幼児等の所在確認と安全装備の義務付け

送迎用バスに園児が置き去りにされ、亡くなる事案が起きたことを受け、幼児等の所在確認と安全装置の装備の義務付けを含む「こどものバス送迎・安全徹底プラン」が 10 月に取りまとめられました。これを受け、都道府県が条例で児童福祉施設、家庭的保育事業所等及び障害児通所支援事業所の運営に関する基準を定めるに際し、従わなければならない国の基準にバス送迎に当たっての安全管理の徹底に係る規定を加える改正が行われます。

※改正により、以下2点が義務付けられます。
① 園児等の通園や園外活動等のために自動車を運行する場合、園児等の自動車への乗降車の際に、点呼等の方法により園児の所在を確認すること。
② 通園用の自動車を運行する場合は、当該自動車にブザーその他の車内の園児等の見落としを防止する装置を装備し、当該装置を用いて、降車時の①の所在確認をすること。